- 2万円以下で買えるNAS用おすすめUPS
以前、ゲーミングPCの停電対策にUPSをおすすめしました。
今回は雷などで起こる停電・瞬停時にNAS(Network Attached Storage)を保護できるおすすめのUPSを紹介します。
NASは写真の保存、動画・音楽の保存など様々なデータをネットワーク上に大量保存できる非常に便利な装置です。
上手に使えばスマホの記録容量を気にしなくても良くなります!
しかし、『雷などで起こる停電・瞬停などの電気トラブルには弱い』です。
NASはネットワークと接続されており、常に電気を使っています。
そのため、雷による停電や瞬停が起きるとNASで保存している大切なデータが消えてしまう可能性もあります。
そんな停電や瞬停といった電気のトラブルの『保険』としてUPSの設置をおすすめしています。
そもそも東京だけでも『年間1軒あたりで0.36回の停電』が起こっています。
また、停電・瞬停は雷だけでなく、『大雨』『人的ミス』『設備トラブル』など色々と原因があります。
しかし、いざ買おうと思ってもUPSも決して安いものではありません。
加えてどんなUPSを選べばいいのかも難しくて分かりにくいです。
そんなわけで今回は”UPSの選び方のポイント”と
2万円以下という比較的安いUPSを3つランキング形式で紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
今回はランキング形式でのご紹介です!
UPSについて知っている人は目次からランキングに飛んでくださいね!
そもそもUPSって何?
UPSは『無停電電源装置』の英語:Uninterruptible Power Supplyの頭文字を取ったものです。
【UPSって何?】UPSの役割
UPSの役割としては、雷などが原因で起こる停電時に負荷に『電気の給電』を続けることです。
雷などの自然災害で起きる急な停電・瞬停によるPCデータの破損や不具合を防ぐことが主な役割です。
【UPSって何?】UPSの仕組み
UPSは『コンバータ』『蓄電池』『インバータ』の3つの機械で構成されています。
停電時にはUPSに搭載されている『蓄電池から電気の給電を続ける』ことができます。
【UPSって何?】UPSの種類
UPSには主に3種類あり、種類によって値段も全然違います。
【代表的な種類】
常時商用給電方式 | 通常時は商用電力を負荷に供給!商用電力に何かあればバッテリーから電力を供給。切り替えには10ms程度の瞬断が発生。 |
ラインインタラクティブ給電方式 | 常時商用と常時インバーターの中間のもの。商用電力の電圧調整してくれる機能を持っているので電圧変動があっても調整してくれる。2〜10ms程度瞬断が発生。 |
常時インバータ給電方式 | 常にインバータを動かして負荷に電力を給電。停電が起きても無瞬断で電力供給を続ける事ができます。 |
価格は『常時インバータ給電方式が一番高く』、『常時商用給電方式が一番安い』です。
NASにUPSは必要?
UPSについては簡単に説明しましたが、本当にNASにUPSは必要なのでしょうか。
結論としては『UPSは保険のため必要』と思っています。
【NASにUPSは必要?】電気トラブルは自分では防げないので保険として必要
停電・瞬停といった電気トラブルは雷などの自然災害が由来になることも多いため、NASをUPSで保護することをおすすめしています。
そもそも地震や雷などの『災害』は自分ではどうすることができません。
また、電力会社側の『人的ミス』『設備トラブル』も自分で防ぐことはできません。
そのため、『停電・瞬停などの電気トラブルのもしもの時の保険のためにUPSが必要』です。
しかし、UPSに2万は手が出せないなぁという方は、
最低限、雷からNASを守るために”雷サージ対応コンセントタップ”を使用することをおすすめします。
【NASに必要?】東京の停電の回数と時間
日本での停電の回数や時間は安定して低水準で推移しています。
2019年の東京での停電回数は0.33、停電時間は200分となっています。
東京では停電は年間で1回あるかないかです。
しかし、その1回で大切なデータが消えてしまうかもしれません。
UPSは取り返しがつかないことが起きない時のための『保険』となります。
NASにおすすめのUPS ベスト3
さて、ここからはNASにおすすめのUPSについて紹介していきたいと思います。
NASに使用するUPSのポイント
メインでバックアップする機械を選ぶ
UPSを選ぶには停電・瞬停時でも電気を供給したい機械の消費電力を知る必要があります。
ですのでまずは停電時でも電気を供給したい機械を選びます。
今回はNASとWi-Fiルーターを停電時でも電気を供給する機械ということで考えていきます。
消費電力は私が調べたところ、
【NAS(2TB):30W(最大)/Wi-Fiルーター:15W】で
合計は45W程度の消費電力でした。
もし、ご自身で使用しているNASとWi-Fiルーターの消費電力がわからない方は『ワットチェッカー』というもので消費電力を調べることができます。
また、使っている機器の公式HPに行けば、消費電力や最大消費電力の記載がありますので1度ご確認ください。
この時のポイントは『最大消費電力』の記載がある場合は『最大消費電力』を選ぶことです。
『UPSの容量を接続機器の消費電力が超えてしまう』と肝心な時にUPSが役に立たないことがあります。
波形は必ず正弦波のものを使用
安いUPSの中には電気の波形が矩形波のものがたまにあります。
矩形波のUPSをNASに使用してしまうと”ほぼ確実にNASが故障”してしまいます。
ここではあまり難しい話はしませんが安いからと言って無闇に矩形波のUPSを選んではいけません。
そのため、”NASには正弦波のUPS”と覚えておいてください!
NASのシャットダウンまでを考える
UPSをNASに設置した場合、短期間の停電では問題ありませんが、
長時間の停電になってしまった場合、UPSがバックアップしきれない場合があります。
その時にNASをシャットダウンしていないと”大切なデータが消失してしまう可能性”があります。
ですので使用しているNASをシャットダウンできるUPSを選びましょう!!
対応UPSはNASのHPに記載があると思いますのでぜひ確認して見てください。
また、NASのOSによってはUPSに標準添付されてるシャットダウンソフトでもシャットダウン可能です。
【ベスト3】2万円以下で買えるNASにおすすめのUPS
さて、選び方のポイントも紹介したところで、
実際に”2万円以下で買えるNASにおすすめのUPS”をご紹介します。
【NASにおすすめのUPS】1位 APC製 BR550S-JP E
内容 | 仕様 |
---|---|
給電方式 | ラインインタラクティブ給電方式 |
容量 | 550VA/330W |
出力波形 | 正弦波 |
バックアップ時間 | 2分(330W時、初期値、周辺温度25℃) |
バックアップ切り替え時間 | 6ms(通常)、10ms(最大) |
入力電圧 | 82~123V |
入力周波数 | 50/60 Hz ±3 Hz(自動検出) |
出力電圧 | 100V |
出力周波数 | 50/60 Hz |
コンセント数 | バックアップ*3個 スルー*3個 |
本体サイズ(H×W×D) mm | 190 × 91 × 310 |
消費電力(通常/最大) | 15/5W |
電源管理ソフト(添付ソフト) | 標準添付(PowerChute Personal Edition) (対応OS表) |
無償保証期間 | 2年 |
1番のおすすめは個人的にコスパNo. 1と思うUPSの
APC製”BR550S-JP E”です。
APCはフランスに拠点を置く”世界最大のUPSメーカー”です。
定格容量も330Wで、NASには十分な容量で正弦波出力が可能です。
また、バックアップ用ではない雷サージ保護のためだけのスルーコンセントが3つついているのも嬉しい部分です。
さらに、常時商用給電方式よりもワンランク上位モデルのラインインタラクティブ給電方式です。
雷で起きる雷サージでも電子機器は壊れる可能性があります。。。
【NASにおすすめのUPS】2位 Cyber Power製 CPJ500
内容 | 仕様 |
---|---|
給電方式 | 常時商用給電方式 |
容量 | 500VA/300W |
出力波形 | 正弦波 |
バックアップ時間 | 3.5分(300W時、初期値、周辺温度25℃) |
バックアップ切り替え時間 | 10ms以下 |
入力電圧 | 82 ~ 123V |
入力周波数 | 50/60 Hz ±3 Hz(自動検出) |
出力電圧 | 100V |
出力周波数 | 50/60 Hz |
コンセント数 | バックアップ*6個 |
本体サイズ(H×W×D) mm | 165 x 92 x 280 |
消費電力(通常/最大) | 10W |
電源管理ソフト(添付ソフト) | 無料ダウンロード可能 (対応OS表→Windows Linux) |
無償保証期間 | 3年 |
2位は今回ご紹介する中でクラス最安値のUPSです。
それはCyberPowerという台湾メーカーが発売しているCPJ500です。
最近台頭してきたUPSメーカーですが、”世界100か所以上でUPSを販売”しています。
先ほど紹介した”BR550S-JP E”よりも安価ですがNASをバックアップする分には同等の性能を維持しています。
ただ、給電方式や定格容量はスペックダウンはしているのでその点は注意です。
しかし、最低限必要な機能は保有(定格容量、正弦波出力、シャットダウンソフト)しているので安心です。
また、メーカー保証期間はBR550S-JP Eよりも1年長い3年と設定されています。
【NASにおすすめのUPS】3位 オムロン製 BW40T
オムロン ソーシアルソリューションズ BW40T 無停電電源装置 常時商用(正弦波)/ 400VA / 250W / 縦型
内容 | 仕様 |
---|---|
給電方式 | 常時商用給電方式 |
容量 | 400VA/250W |
出力波形 | 正弦波 |
バックアップ時間 | 5.4分(250W時、初期値、周辺温度25℃) |
バックアップ切り替え時間 | 10ms以内 |
入力電圧 | AC86±3~114V±3V |
入力周波数 | 50/60Hz±4Hz |
出力電圧 | 100V |
出力周波数 | 50/60 Hz |
コンセント数 | バックアップ*4個 |
本体サイズ(H×W×D) mm | 165 × 90 × 291 |
消費電力(通常/最大) | 10W/20W |
電源管理ソフト(添付ソフト) | 無料ダウンロード可能 (対応OS表→Windows Linux) ※NASシャットダウン詳細 |
無償保証期間 | 3年 |
最後に紹介するのは日本製のUPSです。
オムロンソーシアルソリューションズというオムロンの子会社が製造しているBW40Tです。
おすすめランキング1位、2位のUPSは海外製でしたが、
このUPSは国内メーカーであるオムロン系の会社が製造しています。
※ただし原産国は中国と表記されています。※
国内メーカーが一番!日本メーカーがいいんだ!という方でNAS用のUPSを選ぶのであればBW40T一択です。
ただし、残念ながらBR550S-JP E、CPJ500と比べて優っている点は少ないです。
定格容量は少し小さく、値段も最安値というわけではなく中途半端です。
しかし、NASをバックアップするための機能は取り揃えていますので、
日本メーカーが使いたい!!という方にはおすすめのUPSです。
まとめ
今回は2万円以下で買えるNASにおすすめのUPSを紹介しました。
ご自身がNASで大切に保管しているデータが消えないためにもUPSを設置することをおすすめします。
最低限、雷サージ対応のコンセントタップを使用することをおすすめします。
そしてUPSを選ぶ時には以下の3つのことは必ず確認してください!!
・バックアップする機械の消費電力を調べる
・UPSの波形は正弦波のものを選ぶ
・NASのシャットダウンまで考える
これらを確認した上でご自身の使用しているNASに最適なUPSを選んでいただければと思います。
コメント