今回は減配とスピンオフを発表したAT&Tについての記事です。
この発表を受けて株価はかなり下げていて危機感を持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、個人的には”投資継続”と考えており、定期的に買いを続けようと思っています。
ただし、注意点もありますので投資を継続する理由と注意点に分けて解説していきます。

スピンオフとは切り離す新会社の株式を既存株主に交付する方法です。
これからのAT&Tへの投資について

AT&Tへの投資を継続する理由と継続するときの注意点についてです。
個人的な考えですので皆さんの投資判断のための情報の1つと思っていただけると幸いです。
AT&Tへの投資継続理由
AT&Tへ投資を継続する理由は上の3つです。
現在は減配やスピンオフで株価は下落しています。
しかし、AT&Tは中長期的に考えれば配当だけでなく企業として成長も見込めてキャピタルゲインも期待できる魅力があります。
減配しても高配当銘柄に変わりはない
減配が発表され、今までの配当金から半分くらいになることが決まりました。
そのため、配当利回りも今までの約8%→約4%にまで低下します。
しかし、冷静になって考えてください。
配当利回り約4%というのはまだ高配当の部類です。
配当金が半分に下がったからといって即投げ売りするレベルではありません。

減配されても配当利回り4%はすごい、、、
しかも36年連続増配だったことを考えればもっとすごいですね
通信業界という成熟した市場のため参入障壁が高い
アメリカの通信業界は日本と同じように成熟している市場です。
移動電話(スマホ、PHSなど)の普及率は100%を超えていて一応全国民が何かしらの移動電話を持っていることとなります。
また、4Gの接続率も日本と同じようにアメリカでも高く96%ほどあります。
そのため、参入障壁が高く他社の新規参入が中々難しい市場でもあります。
実際にアメリカでは大手通信会社4社でほぼ独占状態と言えます。
この状態で業績が大きく崩れる可能性は低いと考えられます。

日本でも通信事業への参入障壁が高く楽天が苦戦していますよね、、、
楽天に割り当てられている周波数帯がひどいという問題もありますが、、、
スピンオフにより通信事業への集中投資が可能
2022年度より傘下のメディア事業であるワーナー・ブラザーズをディスカバリーと経営統合させることが決まっています。
これは悪材料でしょうか?
個人的には通信事業に集中投資できるのですごく有益だと考えています。
AT&Tはこれからライバルが多く多額の投資が必要なメディア事業ではなく、
通信事業に全ての体力を注ぎ込んで設備投資が可能になったと解釈できるからです。
日本でも普及が始まっていますが5Gは性質上かなりの投資が必要になります。
そのため、ワーナー・ブラザーズのスピンオフにより5Gへの設備投資の資金が手に入れられたことはAT&Tの中長期での成長とそれに伴う株価上昇が期待できます。

5Gは従来の4Gよりも電波の届く範囲が狭いため多くの基地局を必要とします。
そのため、アメリカ全土をカバーするにはかなりの投資が必要になります。
AT&Tへの投資注意点
AT&Tへ投資するときの注意点です。
投資を継続はしますが注意することもありますので抑えておいてください。
特に『通信業界への集中投資という危険性』はAT&Tへ投資する前提条件が崩れる話ですので注意が必要です。
配当金は二重課税される
米国株の配当金を日本で受け取る時にはアメリカと日本で二重課税がされてしまいます。
特定口座で源泉分離している場合は米国10%+国内20.315%という重課税です。
これは確定申告を行うことにより外国税額控除を受けられるようになるので回避できますが、注意が必要です。
ただし、これはAT&Tに限った話ではなく全ての米国株に当てはまることです。

米国の高配当株に投資する場合はめんどくさがらずに確定申告をしましょう!
通信事業への集中投資という危険性
先ほどは通信事業への集中投資が投資継続の理由と述べました。
しかし、危険性も十分にあります。
それは通信事業に集中投資して他の企業との競争に敗れた場合です。
傘下のワーナー・ブラザーズを失うことで通信事業の失敗が業績と株価に顕著に現れることになりました。
ワーナー・ブラザースはAT&Tの20%ほどの売上しか占めていませんが利益率は通信事業よりも高い水準にありました。
5Gやその先の次世代通信規格で競争に敗れシェアを下げ続けるならばAT&Tへの投資はすぐにやめるべきです。

投資は基本的に成長する企業にする!という前提を忘れずに、、、
高配当だからという理由だけで買っていると痛い目に遭います。
スピンオフにより新会社の株が割り当てされる
AT&Tの株式を持っていることでワーナー・ブラザーズとディスカバリーが統合した新会社の株式が割り当てられます。
このスピンオフへの対応がかなりめんどくさいです。
というのも、
特定口座でAT&Tを所有していても新会社の株は一般口座に割り当てられるからです。
しかもSBI証券では元々持っていたAT&Tも一般口座に変更されるようです。。。
一般口座の場合、年間利益が20万以下では確定申告は不要ですが、住民税申告が必要です。
このような対応がめんどくさい場合はスピンオフの前に一度AT&Tを売却するのも1つの手です。

元々持っているAT&Tも一般口座になるのは、、、
SBIさん!なんとかなりませんか?
これからのAT&Tへの投資について まとめ
今回は減配&スピンオフにより株価下落が続いているAT&Tについてでした。
今回は個人的には”投資継続”という判断を下します。
AT&Tは傘下のワーナー・ブラザーズのスピンオフにより通信事業へ集中的に設備投資ができて、中長期で見て成長ができると考えているからです。
ただし、投資はあくまで自己判断、自己責任でお願いします。
私の考えはあくまで投資判断のための情報の1つとしてください。
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